今回は、学校運営をサポートしている滋慶学園グループの採用担当者さんにお話を伺いました。「志望理由ないッス」と面接で言うのはアリなのか質問してみました!
会社概要を教えていただけますか。
「職業人教育を通して社会に貢献する」という理念のもと、10の学校法人で79校の専門学校運営を行っています。また、弊社のキーワードである「社会貢献」から逸脱しない限り様々な領域でビジネスを行なっています。事実、保育園や老人ホームの運営を行っているので、ある種異質に映るかもしれません。
また他にも、それぞれの事業ごとに、部署ではなく別会社という形で経営しているのも特徴です。つまり、理念を共にする各グループ会社が独自の発展を目指しているという形ですね。私自身も各学校の運営をサポートする企業に属しており、その中でも人事事業部でグループ全体の採用計画の策定や執行をしています。
入社のきっかけをお聞かせいただけますでしょうか
正直、当初は学校運営に興味は持っていなくて、広告会社を第一志望としていました。
しかし、ある日の合同説明会で滋慶学園のことを知り、「なんだか働いている方達がキラキラしているな」という印象を受けて気になり始めました。
最初は「事務員か教員でしょ?」と思って話を聞いていたのですが「広報などの学校運営がメインの業務になる」と担当の方が言っていて、正直「学校運営???」とハテナマークがいっぱいでました。
詳しく聞くと、今社会で求められることは何かを考え、ニーズに即したカリキュラムを学生に提供し、スキル・知識を持った職業人として就職してもらう。授業を教えるのではなく、そういった仕組みを作る仕事だと言っていました。中身の部分から自分たちで考え、広報もできて、学生の進路にも影響を与えられる。めちゃくちゃ面白いと思い、滋慶学園の選考を受けることを決断しました。
事実、広告代理店で働いてしまうと、自分で広告したい対象を選ぶなど、0からサービスを作る事が少ないのでは、と感じていた側面もありましたので、タイミング的にも良かったのかと思います。入社以降、自社のサービスを広報の企画立案から実行までやれたので当時の感覚は間違っていなかったのだと感じています。
どうして人事という職種にジョブチェンジされたのでしょう。
入社以降、早速広報に携わらせてもらって、「まさにやりたかった事が出来ている」という実感がありました。入社当初は学校運営や広報のことが何も分からない状態だったので、だからこそ柔軟に提案が出来ていました。それが自分の価値だという自覚もありました。
しかし、複数年の勤務を重ねると、充実した日々の中で、考えが固まってきてしまう自身に気づきました。「守りに入ってしまったな」と思う瞬間があった感じですね。アイデアが出てこなくなった。
そこで、広報という職種から少し距離を置いて様々な分野を見てみたいと思うようになりました。すると今の上司から、「学校とは異なる視点で仕事ができるから、人事事業部に来てみないか。」と言われました。
学校で培ってきたノウハウがどの様に活かせるのか興味があったし、何より大好きな学園の良さを知ってもらえる人事という職業は面白そう!と思い異動を決意しました。
今では人事という職にやりがいを感じていて、ずっとこの仕事をしていたいなと思います。
就活生へのメッセージをよろしくお願いします。
弊社に志望していただける学生さんだけではなく、就職活動をされている方は是非、面接において「対等な立場で話をする」ということを意識してもらえればなと思います。
就職活動となると、どうしても「企業の人に気に入ってもらわなければ」と思ってしまうでしょう。しかし、等身大で「会話しにくる」くらいの感覚で来て貰えればなと思います。
たとえば、「志望理由ないッス」って言っちゃうのもアリだと。
私個人としてはアリだと思いますよ。むしろガチガチに作られた志望理由を言われるより、会話もつながるし面白いですね。
同じ業界にはいくつも企業があって、その中で「絶対ここじゃなきゃダメだ!」って言い切る方が難しいと思っています。実際に働いてみて気がつくことの方が何百倍も多い訳ですし。
ただ、わざわざ時間をとって面接の場に来たということは、必ず「理由」がある。もしかしたら私みたいに「人」が魅力的だったからかもしれない。エントリーシートを提出しなくていいからかもしれないし、給与かもしれない。
企業からすると、それって「企業理念」に則して考えた結果としての行動なんですよね。
つまり、魅力的な人が集まった訳じゃなくて、理念に基づいて行動したから魅力的になる、みたいな。
エントリーシートを必要としないのだって、会ってわかる人間性を大事にしたいという考えの表れだし、給与が高いことが働く上でより重要なことだと考えれば、より高い額を支払うなど、学生の皆さんは、自分では気づかない内にそういった企業理念に共感している可能性があります。そのような「気づき」を面接の中で学生さんたち伝えたいなと我々は考えています。それが、学生さんたちにとって「自分らしく働くこと」に繋がると信じています。
そういった意味では、面接であると同時にカウンセリングの場とも言えるかもしれませんね。会話した結果、もしその人がその企業に共感できなかったら「合わないという気づきが生まれて良かったね!」と私は思います。選考に合格したから良い、落ちたら自分は駄目なんだ、って考えるのは違うんじゃないかな、と。
面接は企業が採用したい人材を見極める場である共に、皆さんが入りたい企業を見極める場でもあります。「気に入られる」のではなく、「等身大を見てもらう」方が皆さんにとっても意味のある時間になると思いますよ!