「失敗を恐れず、チャンスを掴みにいくことの大切さ」/インタビュー:学生団体SMILE代表 迫裕太さん | Dekiroute[デキルート]
インタビュー

「失敗を恐れず、チャンスを掴みにいくことの大切さ」/インタビュー:学生団体SMILE代表 迫裕太さん

3-yada
こんにちは。インターン生のやだっちです。

皆さん「学生団体」という言葉はご存知でしょうか?
端的にまとめると学生が主体となって運営している団体のことです。
サークルと一緒じゃん?と思われがちですが、学生団体はサークルよりも社会に対して利益になるという目的に重きを置いて活動を進めていると言われています。

そこで、学生ながらも社会に向けて精力的に活動する学生団体の方にこのDekiroute[デキルート]でフォーカスを当てていきたい!ということで今回、迫裕太さんにお話を伺いました。

迫 裕太さん / Yuta Sako
京都大学総合人間学部認知情報系3年生 学生団体SMILE代表
中学時代に兵庫県ユニセフ協会、高校時代に国際ボランティア団体WITHに加入
大学入学後すぐに、SMILEを創設

「何かやらなきゃ」という想いから始まったユニセフ活動

「何かやらなきゃ」

ー中学生というかなり若い頃からユニセフに入ろうと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

小・中学生の時期に読んだ「もしも世界が100人の村だったら」という本を読んで衝撃を受け、世界平和に興味を持ったことがきっかけですね。自分も何かしなきゃという思いで、いきなりユニセフ本部に入れてくれと電話したんです(笑)
もちろん、年齢制限もあってダメだったのですが、兵庫県にあるユニセフが運営するボランティア団体があるから一度きてごらんと言われて、参加したことがきっかけですね。

ー兵庫県ユニセフ協会の活動の中で得たものは何だったのでしょうか?

社会人など人生の先輩の方々に囲まれて活動をしていたので、中学生ながら大人の知識や考え方に毎週触れることができ、いろんな世界を知れたことが大きかったと思います。他にも唯一の中学生ということもあって、何かイベントがあったら優先していろんな場に出させていただいて、前に立つ経験を多く積めたのがありがたかったです。この経験からチャンスを掴みにいく出足の速さのようなものが身につき、物怖じせずに思い切ったことができるようになりました。

ーユニセフを続ける中で、高校時代に別の組織であるWITHに入られたのはなぜでしょうか?

ユニセフで身につけた力を普段過ごす身近なところで還元したいと思ったことがきっかけですね。ユニセフでは活動対象が「世界」で大きすぎる存在だったので、高校生になった自分はまず、周りの高校社会を変えたいと考え、ユニセフからの紹介で加入しました。

身近なところから変えていきたいという想いで高校生国際ボランティア団体WITHへ

WITHへ

-ユニセフとは違うWITHでの活動で新たに身についたスキルとは何でしょうか?

イニシアチブを取る力ですね。ユニセフは大きな組織なのでトップダウン方式だったのですが、WITHでは責任者がいないので全て自分たちで決めなければいけませんでした。活動内容としてはユニセフに近いのですが、あくまで自分たち主体で、全国各地から集まった仲間とゼロからイベントを起こしたり、時にはアポなしでテレビ局に支援をお願いしに行ったりと今思えば恐ろしいことばかりしていました(笑)
 

そして、大学入学後SMILE創設

SMILE創設
 
-そして、大学に入ってSMILEを立ち上げたのですね。

-そもそもSMILEとはどういった組織なのでしょうか?

「全ての若者が安心して輝ける居場所ある社会に」という理念を元に活動しています。その理念から最も遠い家庭・学校・社会から逸脱する社会に属してしまっている学生に対しての活動をしている団体です。具体的には、不登校や虐待、性犯罪被害の原因を考え、改善策を提案することがメインとなっています。活動のターゲットを学生にしているのは自分たちが経験してきたことの方が一番やりやすく、より親身になれるということが大きな理由です。

-SMILEが誕生した理由とは?

浪人時代に自殺未遂をした子や不登校を10年も続けている子などが自分の身の回りに多く、そんな環境にいる中で「不運にも元の居場所から逸脱してしまった子たちに厳しい社会だな」と思い、そんな子たちを元の居場所に還元したり、新しい居場所を示してあげるサポートが必要だなと思ったことがきっかけです。大学一年生の秋にそういった子たちの心情や行動を研究し始め、本を読んでは作者に連絡をし、会っていただける方もいました。その中で自分の想いに共感してくださった方が講演会の時間に自分に講演の時間を与えてくれたりして。そういったことを重ねていく中で、自分の意思に共感してくれた学生の仲間たちが集まり、2014年10月に3人から正式にスタートし、今では43人もの仲間が一緒に活動してくれています。

ーなぜ、自ら組織を立ち上げようと考えたのでしょうか?

単純に自分のビジョンとマッチングする団体が関西の中になかったからですね。東京にはちらほらあったのですが、関西は0だったので自分がやるしかないと思い、立ち上げました。また、最近の学生団体は「自己成長」や「リーダーシップ育成」といった「For me」がほとんど占めていて、「For you」で活動している団体が少なかったというのもまた理由です。

-現在の活動内容・今後やっていきたいことについてお聞かせください

今は京都市と提携して自殺予防イベントなどの啓発イベントを単発で開催したり、京都市内にて週一のミーティングや勉強会が活動のメインとなっています。しかし、これからは単発ではなく、「ある文化・地域」にフォーカスを当て、継続的にアプローチをかけられる仕組みを作っていきたいと考えています。具体的には進学・就職率の低い学校と「人材の魅力」に重きをおくベンチャー・中小企業とのマッチングや風俗業・土方で働く方々のセカンドキャリア支援であったり、若者の「居場所逸脱問題」を家庭状況から予防するための一人親の支援などをしていきたいと思っています。

SMILEからその先へ

-この先、SMILEはどのようになっていって欲しいですか?

これから代替わりも進めながらで、理念である「全ての若者が安心して輝ける居場所ある社会づくり」を2~3期目を目処に達成していって欲しいと考えています。日本全体での自殺率が年々下がっている一方、京都市は若者の自殺率が全国でも高い地域です。それは居場所を失った子ども達が多いことを意味しています。最終的に居場所を失った子ども達という概念をなくすことで京都市の自殺率を低下させることがSMILEのゴールの1つだと考えています。

-SMILEを経て、迫さん自身の今後の展望をお聞かせください

基本的に自分のやりたいことはSMILEに詰まっているので、児童施設にいた子ども達や中卒の子ども達のセカンドキャリア支援をしていくことで、居場所逸脱による負のスパイラルを無くしていきたいと考えています。そして、「日本の若者の自己肯定感を上昇させること」をテーマに社会に出てからもこのテーマにアプローチできるような働き方をしていきたいです。

-現在の1~2回生にメッセージをお願いします。

世の中「〜すべき」という常識が多いとは思いますが、みなさんにはもっと「〜したい」と思うことを優先してほしいです。そして、自分の好きなことを貫き通してほしいです。その最中で、多くの壁があって、「失敗を恐れる」こともあると思いますが、ぜひその壁を乗り越えてほしいです。自分は今まで人よりずっと多くの失敗をしてきて、時には倒れて救急車で運ばれたこともありました。ただ、それでもやり通してきました。「死ぬこと」と「他人に迷惑をかけること」以外は何でもやっていいと思います。そういう気持ちでチャレンジを繰り返して好きなことを極めてまた失敗を繰り返してください。その際に、困ったことがあればぜひSMILEを頼ってほしいと思います。

インタビューを終えて

インタビューを終えて

「失敗を恐れずにチャンスを掴みにいく」

簡単そうに見えて、意外と難しいことです。しかし、自分にとって好きなもの・譲れないものを見つけることができれば、自ずとその一歩も踏み出しやすくなるのではないでしょうか。
「デキる人」の第一歩はまず、失敗を重ねることだということが今回の迫さんのインタビューを経て、感じました。みなさんも迫さんのように失敗を良いことと捉え、積極的にチャレンジしていきましょう!

学生団体SMILEに興味を持った方はこちらから!

https://www.facebook.com/smileworld5/

この記事を書いた人

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toshiharu yada

インターン生/2016年12月入社/龍谷大学文学部

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