日本と海外を行き来して気が付いた『脱とりあえず留学の大切さ』 | Dekiroute[デキルート]
インタビュー

日本と海外を行き来して気が付いた『脱・とりあえず留学』の大切さ / NPO法人 CVS Leadership Institute 長町 悠平さん

日本と海外を行き来して気が付いた、『脱・とりあえず留学』の大切さ
 
「なんとなく留学しようかな」
 
 
大学に入ってから、一度はこのように思ったことはありませんか?
 
 
かく言う私も、ふわっとその想いが浮かんでは消えを繰り返し、ついにここまで来てしまいました。このようになんだかんだ迷っているけれど行動に移せないといった方も多いのではないでしょうか。
 
 
今回は、1回生の終わりから長期休暇には必ず海外留学し、今年からは長期でシンガポール、なんとその後アメリカや中国に行く予定の、留学の達人・NPO法人「CVS Leadership Institute」の京都大学3回生 長町悠平さんに、今所属しているCVSの活動や、留学する上で大切にするべき心構えについてお話を伺いました。
 
 
 

長町悠平さん長町 悠平さん / Yuhei Nagamachi

2014年京都大学経済学部へ入学し、現在は3回生。1回生の頃に参加した中国でのスプリングスクールをきっかけに海外へ目覚める。現在はCVS Leadership Instituteのメンバーとして活動。

 
 
 

留学を決意した経緯

 
留学を決意した経緯
 
―2017年から半年間シンガポールへ、その後さらに長期でアメリカへ留学……同じ学生として非常にアクティブで尊敬してしまいます!
 
あくまでも当面の予定なのでその通りに行くとは限りませんが、予定は立てておいて損はないと思って(笑)
 
 
―そもそも海外に興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか?
 
もともと大学1回生の頃はいわゆる「普通の大学生」として生活をしていて、授業にバイトにサッカーサークルにときどき飲み会といったようなルーティンを繰り返していました。
 
 
でも、「せっかく京都大学に来たのに、こんなんで4年間過ごしてしまっていいのだろうか、自分はこのままでいいのだろうか」と物足りなさと自分に対する不安を感じていたんです。
 
 
そんな風に思っていた1回生のある日、中国語の講師が春休みの2週間で中国の浙江大学のスプリングスクールの募集をかけていたので、「これだ!」と思い、参加してみました。プログラム費を大学が負担してくれるので、ほとんどタダでいけることが決め手でした(笑)
 
 
留学中は大学で「英語で中国語を学ぶ」授業を受けたのですが、正直なところ、英語も中国語もわからず、完全なる勉強不足を自覚しました。そこで打ちのめされた経験もあって、帰国後は、自分から読書をしたり、講義にはきちんと出席したり、語学の勉強もしたり、積極的にいろいろ取り組むようになりました。また、長期の休みに入るたびに短期で留学するようにしていました。
 
 
今所属しているCVS Leadership Instituteも、高校の友人に誘われたことがきっかけだったのですが、海外に興味があったことに加え、専門分野としてのビジネスも勉強できることから参加することにしました。
 
 
 

CVS Leadership Instituteについて

 
CVS Leadership Instituteについて
 
―CVS Leadership Instituteについて教えてください。
 
CVSは2004年から始まった団体で、実際のビジネスの「インプット→アウトプット」に重きを置いた実践型教育をしています。春休みと夏休みの年二回プログラムを開催しており、卒業した総勢800名を超えるOBOGの方々のネットワークもあります。つい先日も名だたる企業に勤められているOBOGの方々にお会いする機会があり、とても刺激を受けました。
 
 
―具体的にプログラムでは、どのようなことを行うのでしょうか?
 
プログラム期間中は、2か月間海外(アメリカ・メキシコ)に行きます。そこで授業を受け、課題を行い、自分の成果物に対して講師陣からフィードバックをもらうというサイクルを何十回も繰り返します。
 
 
こういったビジネスのプログラムで成果物を作るというと、たとえば事業の分析をしてみたり、新規事業を考えてみたり……といったいわゆるビジネスに直結するような内容を想像されるかもしれません。確かに特徴としては、参加者が株式会社の形態を模したチームに分かれ、与えられた課題の成果の質を競うという点は特徴的ですが、実は課題では幅広いトピックを取り扱っています。
 
 

※実際に長町さんが取り組んだ課題の一例※
 
・メキシコ人とチームを組みメキシコのビジネスコンテストで優勝を目指す
・将来自分が使うお金の収支を、人生プランとともに発表する
・自分がチームのオーナーとしてプロレベルのビーチバレーボール選手をオークション形式で獲得し、実際に競技をして結果を競う

 
 
一見、ビジネスと何の関係があるのだろうと思われるかもしれませんが、例えば、「選手をオークションで競り落とすという行為」は、自分たちの限られた資源に新たに専門家(ビーチバレーボール選手)という資源を追加することで、どうチームの力を最大化させるかという問題と同じなので、根幹にはビジネスにおける考え方が通っていて、面白くてとても実践的な内容だと思います。
 
 
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―このプログラムを通して、苦戦したところ、あとは自分のここが変わったな!といった点はありますか?

自分はチームのリーダーを任されたのですが、結果を残せずチームメイトには申し訳なかったと感じています。
 
 
特に、僕はチーム運営が苦手で、うまくいかなくて悩むときがありました。結果が伴わないときに、負のスパイラルに陥り、結局チームをうまく立て直すことができず、他のチームとメンバーを交換したときは、自分の力不足がただただ悔しかったですね。でもこのことをきっかけに自分の中で何ができて何ができないのか、深く考えることができたと思います。
 
 
また、変われた点としては、「人前で話す態度」が改善されたと思います。
 
 
もともと僕はあまり人前で話すのは得意ではありませんでした。
ただ、このプログラムは、インプットとしての授業のあとに自分でアウトプット(プレゼンなど)をする機会が絶対に設けられるんです。それが全部でプログラム中に何十回もありました。
 
 
そのうち、「これだけやっていれば、まあ、何とかなるだろう」という根拠のない自信がつくようになって苦手意識はなくなりましたね。人前で話すのは場数だ!といつのまにか自信をもって思い切って発表できるようになりました。
 
 
―CVSにはどのような人に来てほしいですか?
 
ビジネスや海外に興味がある人はもちろん、自分を変えたいなって思う人にはぜひ来てほしいです。
 
 
これは経営コンサルタントの大前研一さんが言っていたことなのですが、人が変わりたいと思う時には環境を変えることが大切で、環境を変えるということは次の3つの要素に分けられるそうです。
 
 
・会う人を変える
・かける時間を変える
・住む場所を変える
 
 
これらを満たせるのは海外で過ごすこと。さらに言うとCVSに参加することはただ単に海外に行くことよりもより刺激的な体験ができる手段の1つになると、プログラムを終えてから感じています。
 
 
 

とりあえず留学はいいと思う。でも軸を作ることはやっぱり大切

 
とりあえず留学はいいと思う。でも軸を作ることはやっぱり大切
 
―最後に「留学の達人」として、一言お願いします。
 
留学のきっかけは別に何でもいいと思っています。現に僕が最初に留学することになったきっかけも授業中の先生の一言、ましてその補助金額の多さだったので……。

ただ、それでも「軸を持つ」ことは大切にした方がいいと思います。
 
 
『何故留学行くんだろう。留学してどうなりたいんだろう。』
 
 
この部分を深く考えてゆく中で、やりたいことを決められれば、必ず「なんとなく」行くよりも確実に学びは多いかと思います。もちろん、「楽しい」という軸で海外に行ってもそれなりに何か学んで帰ってくることは間違いありませんが、学びをより深く刻み込みたいのであれば、軸を深めるのが先決。何事も深く考えている人の方が、経験には深みが出るのではないでしょうか!
 
 
 
<終始、きらっとした笑顔で語ってくれた長町さんが参加しているCVSのHPはこちら>
http://cvsli.org/

この記事を書いた人

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haruka masuda

インターン生/2016年3月入社/京都大学経済学部

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