男子大学生が最も敏感に反応するワードの1つではないでしょうか。
オシャレになってモテたい、男子力を磨きたい。皆さんの周りにもオシャレになるために頑張っている男子はたくさんいると思います。一方で同じ服ばかり着てしまい、周りから「ダサい」の烙印を押されてしまう人も中にはいます。
ここで私はふと思ったのです。
「本当に同じ服を着る人はみんなダサいのか?」と。
毎日違う服を着る余裕のない学生のために、今回は「同じ服を着ながら劇的にオシャレになる」ことを、たった1つのビジネススキルを土台にして考えることで実現させる方法を伝授します。
「同じ服を着る=ダサい」の理由を考察してみた
日本人というものは異常に周りの目を気にする傾向があります。
「周りからよく見られたい。」こうした潜在意識が行き過ぎてしまい、「あいつまた同じ服着てる。それしか服ないのかよ、ダサっ。」という悪い結果になってしまうように思います。
確かに私の経験上、オシャレな人は服のバリエーションが豊富な印象はあります。しかし、一方で「あの人、同じような服ばっかり着てるけど、それにしてもオシャレだよなー」という印象を持つ人も一定数いるように思います。
ここから考えてみると、どうやら「ファッションセンスがいい=毎日違う服を着る」という前提は成り立たないように思います。
そこで改めて考えてみましょう。「ファッションセンスがいい」の定義とはいったい何でしょうか?
自分の個性やアピールポイントに合わせた服を「選ぶ」
私自身、大学生になってからたくさんのオシャレな人を見てきましたが、彼らに共通していたのは「自分自身が持つイメージや、自分の身の丈にバッチリ合わせた服を着ている」ということでした。
つまり、「ファッションセンスがいい」とは自分の個性やアピールポイントをよく理解した上で、それを活かすことができる能力のことを言うのではないでしょうか。
自分にはどういう服が似合うのか、というところをまずしっかりと理解することが非常に重要です。ここを外すと、ダサい人によくありがちな「とりあえず値段高めの服ばっかり着る状態」に陥る確率は高くなってしまいます。
これをわかってもらえるような例を、実話に基づいてお伝えしたいと思います。
私が街をぶらぶらしていた時のことです。この日、2人の50代くらいのオジサマとすれ違ったのです。この2人のオジサマのプロフィールをざっとご紹介すると、
A:全身をブランド物で完全武装したオジサマ
B:正直どんな服を着ていたか覚えていないくらい普通のコーデだったオジサマ
Aのオジサマは、いかにも自分がオシャレ番長だと言わんばかりに風を切って歩いていました。正直、このときの印象は「服に着られているなー。着られている服がかわいそうだ。なんともいえないダサさだな」といった感じでした。少し言い過ぎかもしれませんが。。。
Bのオジサマは、どんなトップスやどんなボトムスを着ていたのかはあまり覚えていません。ですが、私の脳内に唯一残っている印象は、「この人めちゃくちゃ服を着こなす力あるなー。さりげないけどオシャレだな」と思いました。この方は、自分が何を着たらよく似合うのかを完全に知っていたのです。いわゆる自分の「ウリ」を体で分かっているといった感じでしょうか。
これはファッションに限った話ではありませんが、「背伸びする」ことでいい評価を得られることはたいていありません。
自分に素直になること。これが非常に重要です。
肝に銘じておいてほしいのは、「流行りものかどうか」よりも「自分に似合うものかどうか」にこだわって、見極めるということです。
そして、ここでの「自分の個性やアピールポイントを見極める」という方法は、ビジネスの世界では「選択と集中」という非常に重要なスキルに基づいたものであるといえるでしょう。そして、なぜこのスキルを重視するのかをこれからじっくりお伝えしていきます。
同じ服を着ることによるメリットはオシャレだけではない
この「選択と集中」というスキルのどこがすごいのかを1つ1つ分析してみましょう。
まず、「自分にとって何が重要かを見極める能力」が磨かれます。それと同時に、「選択することにより他の選択肢を断ち切る能力」も養われます。
たいていの大学生はこの能力が欠如しており、それほど自分にとって優先順位が高くないものに時間を浪費してしまうことが往々にしてあります。
たとえば、自分の部屋で机に向かって勉強していると、無性に机の周りを掃除したくなる衝動に駆られたあの経験。絶対にこの状況で掃除することは自分にとって優先事項ではないとわかっているのに、急に自分がキレイ好きに変わるあの経験。アレ、まさに優先順位を間違えてしまっている瞬間だと思いませんか?
facebook創業者のマーク・ザッカーバーグやApple創業者のスティーブ・ジョブズが同じTシャツを何着も持っていて、毎日そのTシャツを着ているという話を聞いたことはあるでしょうか。彼らにとって、服選びは自分の人生にとっての優先順位が低いため、毎日同じ服を着ることで服選びによる時間を短縮し、自らのエネルギーをより重要な活動に充てているのです。
自分にとって本当に重要なものだけを自分で選ぶことができれば、無駄な時間を割くことはなくなり、自分にとって本質的に重要なものだけに時間を投資することが可能になります。
そしてもう1つのメリットが、「自分の強みを活かす能力」が身につくことです。
社会人になってひとたび競争社会に出れば、そこで自分の存在をアピールしないと生き残れません。これは社会人になる前に経験することになるであろう、就職活動にもいえることですが、「こいつはここで使えば活躍してくれるだろう」と思わせるような自分の強みを見せなければならないのです。
たかが服選びと侮る人もいるかもしれませんが、実はこんなにメリットがあったのです。自分の個性やアピールポイントとはいったい何なのかをしっかりと見極めることができる人間は、結果的に外面も内面も磨かれていくといった戦略です。まずはここから始めてみませんか?
本当のファッションセンスは同じ服を着ることでこそ磨かれる
とはいえ、自分の個性を把握するのはなかなか難しいと思う方もいるかもしれません。このような経験をすること自体、今までそれほどなかったからそう思うのも無理はありません。
しかし、これを「服選びは自分の個性を知ることができる絶好の機会だ」というように、チャンスだと捉えるのです。
自分が心の底から似合うと思える服の組み合わせを「自分に素直になって、本気で」いくつか選んでみてください。そうして選ぶことができたとき、その組み合わせのパターンはどれもかなり似通ったものになっているはずです。
難しく考える必要はありません。たとえば、がっちりした体型のお兄さんが自分の体型を魅力的に見せるために、少し小さめのシャツと粗めのジーンズを履いてワイルドさを演出するようなイメージです。
選んだパターンの共通項として抽出されたイメージこそあなたの個性であり、アピールポイントが活かされている服装の組み合わせなのです。このような組み合わせを2つ用意しておけば、1日おきに同じ服を着ていたとしても大丈夫です。もうあなたは周りからは「同じ服を着ているからダサい人」ではなく、「同じ服を着ているのにオシャレな人」に見えているはずですから。
そこまでできたら服選びはそのくらいにしておいて、今度は自分の中身を磨くことに時間を使ってみませんか?