就活前に知ってるだけで差がつくマーケティング用語【初級編】 ~いるいるこんなやつ、で例えてみた~ | Dekiroute[デキルート]
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就活前に知ってるだけで差がつくマーケティング用語【初級編】 ~いるいるこんなやつ、で例えてみた~

就活前に知ってるだけで差がつくマーケティング用語【初級編】 ~いるいるこんなやつ、で例えてみた~

「どんな仕事に興味がありますか?」
と聞かれたとき、カッコいい回答No.1といえば、やはり
「マーケティング」ですよね。

私はいま自社のマーケティングを担当していますが、どこ行ってもとりあえず[カッコいい]と言われます。
見た目ではないです。あくまで仕事内容です。
大事なことなので2回言います。見た目ではないです。あくまで仕事内容です。
(訳:見た目もカッコいいっていわれたい)

しかし、その次に
「マーケティングって具体的に何するんですか?」
と聞かれた時、おそらく皆さん沈黙してしまいます。
 
マーケティング
 
マーケティングを仕事にしている私ですら、結論から端的に答えるのは難しいです。

ガチで答えると「PUSH型ではなく、PULL型のマーケティング、つまりインバウンドマーケティングに注力していて、SEMを中心に、CPA:8000円を目標に、目標CV数から予算を作成して、広告出稿しています。」

となるのですが、こんな答え方をしたらもちろん

(;・∀・)ポッカーン

「難しいことされているんですね(苦)」と苦笑いで返信されて会話終了です。

つまり、マーケティングとはカッコいいけど何やってるかは分からない。
興味はあるけど、深くは分からないジャンルなのかなと。

そして、その要因の1つに用語の耳慣れなさがあるのではないでしょうか。

これから就活を始めたり、社会人になると、嫌でもマーケティング用語を耳にします。
なら早いうちに身につけるに越したことはない!

ということで、
イマドキの若者が大好きなマーケティング用語を、分かりやすく一挙に解説したいと思います。
ただ、普通に解説してもイノベーティブでも何でもございません。
そこで、私の趣味でもある人間観察の知見をフルに活用して。

「こんなやついるよね~」

という、ありがちな人物の解説に乗せてマーケティングの基礎知識を提供できればと思います。

※夏なので恋愛要素を強めてみました
※やや強引にマーケティングに繋げます。その点ご了承ください。

 
 
 

【LESSON1】駅前で友達と待ち合わせしてたら、EXILEのタカヒロ似の美容師さんにナンパされちゃったと集合早々かましてくる 女子大生・明美(偽名)

 
レッスン1
 
マーケティング視点に立つと、
彼女はおそらく「AIDMA(アイドマ)」を意識した立ち振る舞いをしていたのでしょう。

AIDMA(アイドマ)の法則とは、、、
Attention(注意)→ Interest(関心)→ Desire(欲求)→ Memory(記憶)→ Action(行動)の頭文字を取ったもので、アメリカのローランド・ホールが提唱した「消費行動」の仮説である。商売の基本で消費者の心理的プロセス・モデル。(出典:メディアグラフィックス研究所)

 
 
このケースで言う消費者は、明美に声をかけたEXILEのタカヒロ似の美容師さんです。

彼は、
駅前をブラブラしてたら女の子を見つけ(Attention・注意)
可愛いなぁと思い(Interest・関心)
一緒にお話ししたいなと感じて(Desire・欲求)
これまでの経験からアプローチ方法を組み立て(Memory・記憶)
近づいて声をかけたのです(Action・行動)

人間の心理はこの5段階を経て、アクションに至る。
つまり、この5ステップをいかに踏ませるかを考えるのが
マーケティングの仕事ということです。

明美は一流のマーケター。
思わず声をかけたくなるようなファッション・顔つき・化粧を実践
そして、見事にEXILEのタカヒロ似の美容師さんのお問合せを手入れたのです。

可愛いは作れる。これにはマーケティングの知識も必要なのでしょう。
 
 
 

【LESSON2】「昨日の合コン、斜め前のEXILEのタカヒロ似の人がいいと思ったんだけどみんなどう思う?」と次の日のお昼休みに休憩室で意見を求めている OL・貴子(偽名)

 
レッスン2
 
マーケティング視点に立つと、
彼女が実践しているのは間違いなく「AISAS(アイサス)」
LESSON1の明美の上を行く高等テクニックです。

AISAS(アイサス)とは、、、

Attention(注意)→ Interest(関心)→ Search(検索)→ Action(購買)→ Share(情報共有) の頭文字を取ったもので、インターネット普及後の時代の消費者による購買行動を説明するモデル。 AIDMAからDesire(欲求)とMemory(記憶)がなくなり、3番目のプロセスとして「Search」が、Action(購買)後のプロセスとして「Share」が追加されている。(出典:SMMLab)

 
貴子の昨日の合コンでの振る舞いは、まさにAISAS(アイサス)

斜め前の男性に目を留め(Attenntion・注意)
あの低音ボイスを耳元で囁かれたいと甘い妄想を抱き(Interest・関心)
トイレに行くフリしてFacebookを検索(Search・検索)←これ重要
この後2人で別のお店にと連れ出して(Action・行動)
後日、合コン参加メンバーに報告する(Share・意見共有)

アイサスの体現者、消費者の鏡と言えるでしょう。

ネットが普及したことで、消費者行動は変化し、
SearchとShareが鍵を握るようになったと言われています。

Searchである程度客観的な情報を収集し、一定の判断基準を持った上で購買
Shareで感想や意見を拡散し、それが次の人のSearchに繋がる。
このような消費の連鎖を、意図的に起こすことが、
近年のマーケティングのトレンドになっています。

[Facebookを見たらやたらポエム調の投稿ばかりしていた]
[Twitterにやたらと自撮りが載っていた]
こんなSNSを見ると、自然と女性が離れていくように、
WEBマーケティングも、HPの情報や口コミに非常に敏感にならなければなりません。

意図的に口コミをコントロールするという、非常に高度な設計が必要な時代だと言えます。
 
 
 

【ESSON3】2年3組の女子に片っ端から告白していくEXILEタカヒロにあこがれる野球部男子・翔(偽名)

 
彼が実践しているのは、まさにPUSH型営業
圧倒的な行動量で質を担保する、押しのマーケティング手法だと言えます。

プッシュ型営業とは、、、

営業が自ら能動的に顧客に接触していく営業姿勢を指します。こちらからの一方的なアプローチ手法のため飛び込み営業やテレアポ営業などが含まれます。また、プッシュ型営業は人が直接1件1件を地道に訪問や電話をする営業手法のため、時間的制約がかかり、また活動規模の拡大には人数を増やす必要があります。(出典:キャリアパーク)

 
マーケティングと聞くと、頭とパソコンをスマートに駆使する
スタイリッシュな仕事をイメージするかもしれませんが、
実は泥臭いこともかなり必要です。

なぜなら、売れる相手というのは、どこにいるか分からないから。

ポケモンと一緒で、ピカチュウが出現しやすい草むら、までは特定できますが、
その草むらで本当にピカチュウに会えるかどうかは、草むらを走り回ってみないと
分からないのです。
 
 
PUSH型のメリットは、自分次第で何とでもなるところ。
確率論に近いので、1000人の女性に告白すれば、
1人ぐらい振り向いてくれるだろう、という半ば開き直りが通用します。
 
 
しかし、PUSH型のデメリットは、評判が落ちること
クラスの女子全員に告白すれば、その噂はたちまち校内を駆け巡り、
学校の女子全員から総スカンを喰らいます。

すると、別の学校に市場を求めねばならず、しかし、そこでも同様に
ウワサや口コミが拡散して、、、、という負のスパイラルに陥ります。

特にSNSが発達した現代では、PUSH型の力技や泥臭い方法だけでは
通用しなくなっているのも事実。
テレアポやメールマーケティングに悪い印象を持たれるケースも
増えてきています。

しかし、目の前の1人の女の子に、
ズバッと告白を決めねばならない
そんなシーンもいずれはやってきます。
 
 
大事なのはバランス。
完全にPUSH型の視点を切り捨てることは、
必ずしも正解とは言えないと個人的には思います。
 
 
 

【LESSON4】好きな女の子が好きなEXILEのCDをTSUTAYAで借りて、カラオケで歌えるようになって、美容室行って「EXILEのタカヒロみたいな髪型で」と注文してタカヒロと同じ香水をつけて、振り向いてもらえるのを待つ サッカー部男子・弘樹(偽名)

 
レッスン4
 
彼が実践しているのはPULL型営業。
罠を張り、問い合わせが来るのを待ち構えるという
受けのマーケティング手法です。

プル型とは、、、、
HPなどを利用して顧客側から歩み寄る営業スタイル。展示会、セミナー、ホームページなどを通じて自社の商品に対して顧客側から歩み寄ってもらう営業姿勢を差します。(出典:キャリアパーク)

 
Webマーケティングというと、このPULL型営業のことを指すのが
一般的かもしれません。

リスティング広告、ディスプレイ広告、リマーケティング広告
コンテンツマーケティング、プレスリリースなど
webマーケティングで用いられる手法の大半は、
PULL(待ち)の要素が含まれています。

PULL型の最大のメリットは、むやみに嫌われたり、悪いうわさが立つことなく
成果をあげられる点です。

やたらEXILEのタカヒロを意識することは、若干のウザさと
EXILEファンからの誹謗中傷はあるかもしれませんが、
大多数の人間には、何の害も与えません。
もし彼女が本当にタカヒロが好みなら、何の違和感もなく
向こうから「好きです、付き合ってください」と言い寄られることでしょう。

ただ、大きなデメリットとして、
当たるまでの試行錯誤がかなり必要という点が挙げられます。

まず、彼女はEXILEファンかもしれませんが、タカヒロファンかどうかは分かりません。
そして、たとえタカヒロファンでも、タカヒロの外見が好きなのか、内面が好きなのか
外見でも目鼻は好みだが、ガタイは苦手、など細かく言えばどこまでも細分化出来てしまいます。

この漠然とした「好み」というものを目がけて
見た目、ファッション、性格、セリフをチューニングしていくのは
かなりの労力を要します。

ハマればデカいが、ハマるまでが遠い
これがPULL型マーケティングの特徴だと言えます。

 
 
 

恋するマーケティング用語集(いま付けたタイトル)、
いかがでしたでしょうか。

 
今日は初級編で、かなりそもそもレベルの用語の解説でした。

しかし、マーケティングの考えは、ご覧のとおり恋愛でも使えるし
営業や広報、人事採用やマネジメントでも使える
非常に汎用性の高い考え方・スキルです。

この機会にぜひ、インプットしてみてはいかがでしょうか。
次回は【中級編 ~Webマーケティングとストーカーは紙一重!?~】
でお会いしましょう!

See You Next Time!

この記事を書いた人

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ryosuke taba

元インターン生/現社員
2014年11月入社/京都大学 文学部 卒
大学卒業後、2016年4月、株式会社インデンに入社。大学3年次から、長期インターンシップ生として、インターンシップ制度の設計運用、および新卒採用とマーケティング事業部の立ち上げ責任者を兼任。2017年6月に、社内最年少でマネージャー職に昇進。現在は、人事・採用ブランドマネジメント事業部で、若手人財の早期戦力化に従事している。

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